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担々麺とはもともと四川料理で、細麺や太麺を胡麻ペーストや香辛料、肉味噌などを合わせた辛いスープで食べる麺料理です。そこに初めてくるみを合わせたのが陳啓明氏と中里シェフです。つまり、くるみ担々麺の元祖なのです。
一般的に、麺類のスープを全部飲み干してしまうのは罪悪感がありますが、66くるみ担々麺のスープは全部飲んでいいんです!スープに含まれている塩分は成人の一回の食事で必要な量以下の量です。さらに、健康効果が期待されるゴマとクルミがたっぷり含まれているスムージーと言っても過言ではありません。
うまみたっぷりのだしにまろやかなクルミのコクを合わせたスープは、まるでポタージュのように濃厚でクリーミーに仕上がっています。滋味豊かなスープに胡麻ペーストと、たっぷりのクルミを使ったクルミペースト、秘伝の麺ダレをブレンドしました。
四川式の担々麺は、汁なしで山椒の麻(マー)、ラー油の辣(ラー)と黒酢の酸が効いた香辛料の刺激を楽しむ麺料理です。元々は、天秤棒を担いで売り歩いていた料理であり、そもそもスープを大量に持ち歩くのは困難だったことから「汁なし」が原型です。
四川式の痺れる辛さの担々麺は、当時の日本人の口にはあまり合わなかったようです。そこで四川料理の父である陳建民氏が祖国の味わいを日本に広めたいと考え出された、ゴマを入れてクリーミーに仕上げた日本式の担々麺です。
一方、陳啓明氏と中里卓シェフが生み出した「元祖くるみ担々麺」は、ひとつの信念からはじまりました。大衆的な麺飯料理ひとつとっても、贅を尽くした豪華料理と同じ情熱を傾けてつくること。
この哲学を浸透させるべく、この担々麺のレシピに込めました。こうして誕生した担々麺は、メニューに載せていないにもかかわらず、お客様から愛させる稀代の人気作となり、いまここに新たな進化を遂げて復活したのです。
この二人の出会いがなければ「元祖66くるみ担々麺」は生まれませんでした。
本格広東料理店「彬龍華66」は、総料理長として迎えた中里卓シェフとヤザワミートとの出会いから始まりました。
中里シェフは、ウェスティンホテル東京「龍天門」で陳啓明氏の下でシェフを務めた後、ウィシュトンホテルユーカリ「マンダリンキャップ」、グランドハイアット東京「チャイナルーム」で料理長を務めました。
また彼は2007年の「台湾美食展 世界厨芸邀請賽」で銀賞を受賞し、2019年には東京都知事賞を受賞するなど、東京の中国料理界を代表するトップシェフの一人です。
精肉卸ヤザワミートは、中里シェフと縁がありタッグを組むこととなりました。これまでに黒毛和牛ステーキハンバーグ専門店「ミート矢澤」をはじめ、8年連続でミシュラン一つ星を獲得した「今福」など、こだわりの食材を使った人気店をオープンしてきましたが、
中里シェフが持つ熟練の技術や、食材と料理に対する熱い想いに共感し、最高顧問に陳啓明氏を迎え、伝統的な中国料理の技法を生かしつつ、モダンなエッセンスを取り入れた独自の世界観を持つレストランがオープンしました。
ヤザワミートとしても、名店の誕生を予感させる素晴らしいプロジェクトだと確信しています。
手前味噌ではありますが、精肉卸ヤザワミートとの出会いによって担々麺のひき肉がグレードアップしました。
贅沢に岩中豚を100%使用しています。ジューシーかつまろやかな肉質は、担々麺により豊かな風味と深いコクを与えます。また岩中豚は脂肪の質が高く、適度な脂身はスープをより濃厚で滑らかな口当たりに昇華します。
66くるみ担々麺は、ただ復活しただけではありません。格段に進化して蘇ったのです。
「日本一有名な裏メニュー」として美食家たちが絶賛した担々麺のオリジンは、時を遡ること30年前、カリフォルニア州主催のくるみ料理コンテストで中里シェフがグランプリを取ったメニューにあります。
当時、四川発祥の担々麺といえば、胡麻ペーストが一般的でした。しかし、中里シェフはクルミペーストをブレンドし、審査員たちの度肝を抜きました。この斬新なアイデアは、さらにブラッシュアップされ、陳啓明氏が当時料理長を務めていた広東料理の高級レストラン「龍天門」の裏メニューとして提供されたのです。
現在、龍天門ではこのメニューを供していないが「彬龍華66」では、生みの親とも言うべき二人のシェフの元で完璧にメニューを再現し、さらに進化させたのです。
味のアクセントとなるラー油は自家製の豆板醤の上澄みを使用。辛みだけでなく、芳醇な旨みと香りを感じとれるラー油です。そのレシピは広東料理界の重鎮、陳啓明氏によるものです。
厳選した小麦を加水率1%刻みで調整したオリジナル特製麺を使用。麺は独特のパツパツした食感を楽しむことができる小麦粉と卵白を練り込んだ香港麺です。担々麺のひき肉とよく絡み、スープに負けない個性があります。刺激的な辛さの四川担々麺とはひと味違う、広東料理の風格を感じとれる逸品に仕上がりました。
「食は広州にあり」。この言葉に表されるように、食への関心が高い中国の中でもその情熱が飛び抜けて高いのが広州であると言われます。このエリアは沿海部で海産の魚介類が多く、高温多湿で米は多毛作、水陸ともに産物に恵まれています。
東南アジアの国々に近く、香辛料なども入ってきているので、鎖国政策の時代からも貿易港としての歴史があります。香港に近いことから、ウスターソースやマヨネーズなどの調味料、オーブン料理といった調理技術など西洋からの影響も大きく受けています。
国内外との交流が盛んなことからか、味付けはまろやかで調和が取れているのが特徴です。
くるみ料理コンテストグランプリ受賞、そしてくるみ担々麺のリリースは中里卓シェフにとって大きなターニングポイントだったそうです。
大衆的な麺飯料理ひとつとっても、贅を尽くした豪華料理と同じ情熱を傾けてつくること。
この信念を元祖66くるみ担々麺に込めました。ぜひお召し上がりください。